after Mysore

 

ナマステ!

 

先週の金曜日、マイソール最後の練習後皆さんに見送ってもらい、

土曜日無事に帰国、日曜日からクラスを再開しております。

 

インドでお世話になった皆さん、神戸で迎えてくれた皆さん、

本当にありがとうございました。

今シーズンは過去最高に充実したシーズンを過ごせました。

 

何をもって充実したか? 

というのは、やはり練習です。

マイソールでの3年目、4年目は怪我に苦しみ、

新しいアーサナに進むことができず、

いろんな感情と向き合いながらのシーズンでした。

特に次のアーサナがカポーターサナという、

後屈が苦手な人にはかなり大変なアーサナで、

多くの実践者が苦労しており、

その苦労をずっと見ていました。

 

僕も早くカポーターサナの練習に入って、

苦手な後屈を克服したい!

でも、ヨーガの実践ってそういうことではないんですよね。

 

ヨーガの練習はアーサナにこだわってはいけない。

多くのアーサナを求めることは実践の本質とは反対の感情だ。

 

そういうことをマイソールで学んでいます。

 

だから、ずっと待っていました。

待ちながらも求めていました。

 

『 この感情は次に進みたいというエゴではなく、

          チャレンジしたいという情熱だ! 』

と自分の欲求に言い聞かせ、

 

『 今年こそカポーターサナを通して自分と向き合いたい。』

 

この思いで今シーズンの練習に挑みました。

 

 

シャラート師はそんな僕の感情を、知ってか知らぬかわかりませんが、

2週目に入ってすぐ、カポーターサナに進めてくれました。

 

ワクワク、ソワソワ、楽しい楽しい地獄の始まりでした。

 

1・2月のブログにも書きましたが、

とにかく肉体的にキツいんです。

だから精神的にもキツくなるし、

時間の感覚もおかしくなるし、

最初の2〜3週間は味わったことがない感覚、感情のオンパレードでした。

練習が終わると、しばらく動けなくなり、

車にはねられたことはないのですが、

車にはねられてぶっ飛ばされた気分になりました。

 

良かったのは、僕の身体に痛みがなかったことです。

痛みはないので、フルパワーで何度も挑みました。

その前にエネルギーがなくなったり、

日々の疲労が溜まったり、

身体が痙攣して言うことを聞かない時もあり

毎日フルパワーだったとは言えませんが、

全部出しきってきました。

 

全部出しきらせてもらった。

と言った方がいいでしょう。

 

カポーターサナはマイソールでは数少ない

アジャスト( 補助 )をしてもらえるアーサナなので、

僕みたいなへなちょこには必ずアシスタントの方が来てくれるのです。

 

1月、まずはアルネ(メキシコ・左)とヘザー(アメリカ・右)のカップルでした。

アルネとは13年から毎年同じシーズンで練習している大先輩で友達でした。

 

痛みはないからとにかくやってくれ!

と伝えたら、とことんやってくれました。

 

最初の1〜2週間はキツすぎてカポーターサナの最中耳が遠くなってしまい、

アシスタントの声が聞こえなかったのですが、

アルネは

『 セイヤ! セイヤ! セイヤ! セイヤ! ・・・ !!!』

と呼び続けてくれ、

かすかに聞こえるその声で下半身を押し、腕を伸ばし、指を歩かせることができ、

恐怖心を吹っ飛ばしてくれました。

 

アルネが来れない時はヘザーが。

5呼吸後起き合った時の二人の笑顔に救われました。

 

そして2月。

練習時間が4時からになり、MMBのヒデキさんがアシスタントになりました。

ヒデキさんとは1年目から毎年マイソールでは練習を共にし、

誰よりもと言っても過言ではないほど

カポーターサナに挑んだ男で、

僕の思いと苦しみを知っていた男。

1度目のカポタは自分で、2度目はヒデキさんと、そして3度目もヒデキさんと。

今年はアシスタント後に自分の練習をしていたヒデキさんの疲労は

半端ではなかったはずですが、

必ず僕のカポーターサナにつき合ってくれました。

疲れきってしまったり、心が折れてしまったりと

弱いところも見せてしまったけど、

決してジャッジせず、

自分のアーサナのごとく僕のカポーターサナに取り組んでくれました。

 

最後カムアップした時に背中をポンポンって無言で叩いてくれてたんですが、

気持ちよく出来た日も出来なかった日も、

あのポンポンが僕の気持ちを緩め、

その後のバックベンドへの準備になりました。

 

そして3月に入り、僕のシーズン最終週は

スティーブ兄さん( イギリス 一番右 )

サチさん( 左から3番目 )と現在はドイツ、去年までタイのパンガン島でシャラをやっていて、僕の1年目からの憧れの男。

目標の夫婦。

 

彼は練習も半端ではないのですが、

ヨーガや人生に対する取り組み方、人格が

とてつもなくかっこいいんですよ。

 

去年すっきりしないシーズンを過ごしてインドを出た後、

パンガン島に会いに行き、彼の指導スタイルを体感し、

僕の練習、指導の仕方などを相談させてもらっていました。

今年シーズンが丸かぶりだったので、いろんな時間を共有し、

そんなスティーヴが3月からアシスタントになり、

スティーヴのアジャストで取り組むカポタ、掴むカカトは

嬉しくて嬉しくて。

 

 

 

彼らは僕が苦しんだ何年も前から様々なアーサナに何度も苦しんだし、挑んだから

僕の思いが伝わってるのがわかるんです。

 

苦しさや疲労、痛みで思うように出来なかったり、

なんてことは彼らはわかってくれているから

自分をさらけ出せたし、

すごく安心して練習ができました。

 

 

そして、それを1番わかってくれて、体験してきて、見てきて、応援してくれている

シャラート師。

 

渡印の回数が増えれば、師の元で練習する時間も増え、

関係性も深まっていきます。

シャラート師からすればアシスタントも練習生も自分の生徒で

僕とアシスタントの関係も見ながら、時折アジャストをしてくれ、

アドバイスをしてくれました。

 

今期一番深いところに行けた後屈は

師と共に取り組んだバックベンドでした。

 

そこに苦しさはなく、嬉しく楽しい時間でした。

 

 

 

 

 

 

シャラート師をはじめ、先輩方、同志、

マイソールにはアシュタンガヨーガに熱く、情熱を注いでいる人だらけで、

練習中はもちろん、練習後にみんなと過ごす時間にも

ヨーガへの思いを感じる瞬間が多々あり、

マイソールに来る度にアシュタンガヨーガに対する思いが深まり、

好きになります。

 

アシュタンガヨーガの実践を通して、

人生がどんどん楽しくなってきています。

 

今年の僕のインドでの時間は終わりましたが、

次回までの充電ができました。

 

次回のマイソールまで今年もがんばっていきます!

 

 

 

 

最後に今期とてつもなく嬉しかった出来事の報告です。

シャラート師より正式指導者資格( Authorization )を頂きました。

これからも尊敬する師や先輩方、同志のように日々継続し、精進していきます。